女性にも優しく親孝行、結婚相手としては理想的に感じますが、実はマザコンで母親との距離感に困惑してしまった、そうした失敗談を少なからず聞かれます。
- マザコンの特徴
- マザコンと結婚するとどうなるのか
- マザコンかどうかを見極める方法
マザコンの見分けかたや、パートナーにするとがどんなことが起こるのか、悲劇が起こる前に注意点をご紹介していきましょう。
マザコンとは
マザコンは「マザーコンプレックス」を略したもので、大人になっても自立しきれずに母親への依存傾向が強く見られたり、母親に精神的に支配されてしまっている状態のことです。
「マザコン」は「マザーコンプレックス」を省略した言葉ですが、マザーコンプレックス:mother complex」という表現では英語では使わない和製英語です。マザコンの事を英語では[mommy’s boy]や[mama’s boy]と表現します。
何をするにも母親を一番に考えて行動し、お付き合いしている相手よりも優先するという特徴が見られます。
マザコンと母親思い、何が違う?
母親思いの人とマザコンが最も異なる点は、その動機です。
母親のことを大切に思っているというのは共通していますが、母親思いの人は相手を幸せにしたい、喜ばせたい、そうした純粋な気持ちが言動に表れます。
マザコンの人は相手ではなく、あくまでも自分の幸せに母親が必要だから、母親を愛しているのです。
そのため、行動には相手からの見返りを求めるという特徴があります。
マザコンの特徴
マザコンには、どのような特徴があるのかをご紹介していきましょう。
相手にこうした傾向が見られる場合には要注意です。
母親と頻繁に連絡を取る
マザコンは大抵、物理的にも気持ち的にも長期的に母親と離れることができません。
お付き合いをしている親密な相手がいても、頻繁に母親と連絡を取り合っていることがほとんどです。
恋人のことを相談したり、隠れて相手の愚痴をこぼしていることも多く、最悪の場合には、母親の判断で交際をやめてしまうといったケースがあります。
1人では何もできない
身の回りのことはすべて母親に任せてきたので、1人になると自分のことでさえ何もすることができません。
優柔不断な人は珍しくないでしょうが、それだけに留まらず、選択肢を絞られてもどうすればいいのかわからないほどの頼りなさです。
世間知らずな傾向も見られ、一般成人であれば知っていて常識という知識についても把握していないことがあります。
自分で物事を決めることができない
1人では決断できない彼らは、何をするにもまず母親に助言を求めます。
母親のほうもそれを当然のことと受け入れて、多くの場合、進学先や就職先も母親の意見が反映されています。
母親がゴーサインを出してから行動し、母親が選んだものを信頼する、それが当たり前にやってきたので、自分だけでは何もできません。
お世話されても感謝しない
これまで自分のことは母親がやってくれていたマザコンは、自分のために何かをしてくれた相手に対して、感謝の気持ちを抱くことがありません。
世話をされ慣れているので、自分から相手に何かをすることはありませんし、してもらって当たり前という感覚でいます。
なんでマザコンになるのか
マザコンといわれるほど母親に偏愛、依存するようになるのは、育った環境が強く影響すると考えられます。
その原因について見ていきましょう。
母親が過保護
特に大きな要因と見られるのが、母親の異様なまでの干渉と過保護です。
子どもに愛情を持って育てていることには違いありませんが、その愛情の注ぎかたがいささか行き過ぎたもので、子どもの自立心の芽生えを阻害するほどに干渉することによって、子どもが母親の保護から抜け出せないまま大人になってしまいます。
母親のほうも子どもをいつまでも保護下に置いておきたいので、相手の依存を心地よく感じて手放そうとしません。
むしろ、離れていこうとするほど束縛しがちです。
家庭内で父親の権力がない
母親が子どもに依存する理由として、家庭内で父親の影が薄く、夫婦間の接触が少ないことが考えられます。
仕事で忙しくほとんど家にいなかったり、子どものことをすべて母親任せにしているため、夫や父親としての威厳がありません。
結果、母親の愛情や関心は頼りない夫ではなく、子どもに向けられるようになります。
母親を異常に信頼している
何でも母親に決めてもらっていたマザコンは、自分の意志で行動することを不得手としています。
母親が選んだものはマストであるという意識が根底にあることから、どんな場面でも母親のいうことが最優先です。
母親が示したものであれば間違えるはずがないと、異様ともいえるほど盲目的に信頼しています。
これまでの人生で母親の言うとおりに過ごしてきた結果、大きな失敗をしてこなかった場合にその傾向が強めです。
マザコンと結婚するとどうなる?
相手がマザコンであることを看破できないまま結婚してしまうと、幸せなはずだった生活に大きな影を落としてしまう可能性があります。
どのような不満が発生してしまうのか、あらかじめ確認しておきましょう。
すぐに母親と比べられる
マザコンの価値観は、すべて自分の母親が基準となっています。
パートナーが何をしても母親という最適解があるため、常に母親同等か、それ以上を求められることを覚悟しなければなりません。
どんなに頑張ってもそれを満たせなければ不満を募らせますし、完璧にこなせないことを責められることもあるでしょう。
あらゆる家事も、経済的な面も含めて、理想でもある母親を超えなけれならないプレッシャーが付いてまわることになります。
優柔不断で重要な決断の時に困る
家族になれば、夫婦間で価値観を擦り合わせつつ、さまざまなことを相談しながら乗り越えていかなければなりません。
ですが、マザコンが相手ではそれをスムーズにこなすことが困難です。
これまで彼らの中での重要な決断は、すべて母親に委ねられてきました。
最も信頼しているのはパートナーではなく、母親なのです。
そのため、決断が必要な場面では自分では判断できませんし、パートナーの言うことを受け入れることもできず、母親の意見が優先されることになります。
親と暮らしたがる
母親のことが大好きなマザコンですから、一緒に暮らしたいと言い出すことは想像に難くないでしょう。
結婚したところで依存体質は改善されることがないので、自分のすべてを委ねられる母親が傍にいることで、結婚生活にも大きな安心感を得られます。
そこに、パートナーが同居をどのように感じているのかに対しての配慮はありません。
マザコンかどうかを見極める方法
母親思いというだけではなく、行き過ぎた愛情と依存心のあるマザコンであることを、どのように見分けていけばいいのか、ポイントについて解説していきましょう。
当てはまる点が少しでもあれば、警戒するようにしてください。
頻繁に母親の話題を出す
会話の中で、頻繁に母親が登場する場合には要注意。
ファッションを褒めるときに母親の趣味に似ていると口にしたり、食事の時に母親の作った料理の話しをよくするなど、どんな時でも母親のことを考えているマザコンは、無意識のうちに母親のことばかり話題に出します。
適当に流すと不機嫌になったり、話しを合わせて詳しく聞いてみると延々と母親について話し続けて止まらないといった傾向が見られるのも特徴です。
実際に相手の両親に会ってみる
疑わしいと感じたら、実際に両親とどのようなコミュニケーションを取っているのか、自分の目で見て判断することをおすすめします。
そこで、相手が母親にどういった接しかたをしているのか、自分と対するときと態度が違うことがないかを観察してみましょう。
特に、マザコンを自覚しているタイプは恋人に対してそれを隠そうとします。
ですが、大好きな母親の前では本質が表に出るはずです。
服装をよくチェックする
母親への依存心が高いマザコンは、これまで母親が選んでくれたものを身に着けてきたことから、ファッションセンスが培われていないことがほとんどです。
関心も薄いので、あまり身だしなみには気を遣いません。
どこかチグハグだったり、清潔感を欠いたり、選ぶものが適当でこだわりがないようなタイプは気を付けておきましょう。
決断力があるか見ておく
自分で判断して行動するという習慣がないマザコンは、基本的に自分の意見を持っていません。
受け身なのでいつも周囲の意見に流されますし、言われたとおりにすることに慣れています。
たとえ、母親のことを口にしていなくても、何かにつけて決断を避けるような言い訳をしたり、自立していないような印象を持った場合には、マザコンの可能性が高いと考えられます。
マザコンとはまとめ
マザコンとは大人になっても母親から離れられない、依存しきった人のことです。
恋人としてはもちろん、結婚相手に選んでしまったらパートナーとしてストレスの多い生活になる可能性が非常に高いでしょう。
幸せになるためにも、重要な決断の前にマザコンかどうかを見極めることが重要です。